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分散した自社株はいくらで買い取るべきか

自社株を買い取って株主を集約する際のお話です。

株主が複数人存在し、株主の集約を図りたい会社さんは多いのではないでしょうか。今後の経営を考えると現社長に株式を集約しておきたいところです。株主1人ずつと連絡を取って、譲ってもらえるように交渉を進めていくことになります。そこで問題なのは、いくらで買い取るか、です。実は買取価格によっては、贈与税が発生してしまうことがあるので注意が必要です(今回は個人間の売買を前提にしています)。

例えば、次のような例です。

発行済み株式数 1,000,000株 発行価額1株あたり50円

株式保有割合 社長一族40% 従業員A10% 取引先B20% その他少数株主30%

従業員Aは退職することとなったため、従業員A所有の株式を社長が全て買い取ることになった。

実は今回のケースでは、株式について2つの価格が形成されます。分かりやすく言うと、大株主用の株価と少数株主用の株価です。大株主用の株価は1株あたり500円、少数株主用の株価は1株あたり50円、とします。

なぜ、2つあるのか。
株主によって株式を保有する意味合いが違うためと言われています。大株主は所有割合が高いため経営に影響を及ぼすことが出来ます。会社を支配することが出来ます。よって、大株主用の株価はその会社の純資産やその会社に類似する上場企業を参考にして計算します。

一方、少数株主は会社への影響力が少ないので、株式を所有する理由は配当を得ることか、持ち合いによる関係強化といったところ。よって、配当利回りを参考にして計算します。

では、従業員Aから社長が1株50円×100,000株=500万円で買った場合は、なにか問題があるでしょうか。従業員Aにとっての株価は50円、社長にとっての株価は500円。社長、大分得していますよね。社長が得した450円×100,000株=4,500万円に対して贈与税が課税されることになっています。従業員Aは株式を取得した価格と売却した価格が同じなので特に課税関係は発生しません。

このケースの他にも、大株主→少数株主、法人→法人、法人→個人、個人→法人、個人→発行法人、法人→発行法人 それぞれ課税関係が異なります。創業当初に出資した金額と現在の株価は大きく違うことがあります。

思いもよらない多額の課税をされないように、事前のご相談をお勧めします。

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